「ワーケーションVillage」にとって「温泉」の位置付けは非常に大きいものがあります。
日本古来からの「癒し」である温泉は、飛鳥・奈良時代に編纂された日本最古の歌集「万葉集」
の中でも詠われるほどに日本人に親しまれ、「湯治」の言葉どおり、温泉は病気や怪我の治癒の役割と、
精神をも安定させる極上のリラックスをもたらす役割があると考えます。

　つまり心身の開放感を味わいながら、仕事に集中し、余暇を楽しむ「ワーケーション」を送る上でも、
温泉の持つ治癒とリラックスの時間は何にも代え難い恩恵であり、これを楽しめる環境づくりが
「ワーケーション Village」には大事であると考えました。

　幸いにして今回の「熊野本宮ワーケーションVillage」は「和歌山県田辺市本宮町」に位置し
古くから名湯揃いの温泉郷で知られる有名な火成岩（温泉の熱源）地質である為、
2020年春に株式会社アセットマネジメントは温泉掘削の調査を行いました。

その結果、開発予定地には四万十帯音無川層群の羽六累層下部層（砂岩泥岩互層）が広く分布しており、その下位には羽六累層上部層（礫岩・砂岩・砂岩泥岩互層）が分布していると想定され、本地域ではこれらの地質に、中新世の石英班岩の岩脈が貫入していることがわかりました。（左図参照）

　また地質図及び地質断面図によると、川湯・渡瀬温泉は、その石英班岩の岩脈上に位置していることもわかりました。

そして開発予定地における温泉掘削は、羽六累層下部層および羽六累層上部層の割れ目（温泉脈）に 貯留された温泉を採取することが想定され、「開口性温泉脈」は２パターンのいずれかの形で発見される ことになり、パターン①の場合はその温泉の湧出量の不安から1,000m近くの掘削が必要と判明しました。

温泉掘削の手順と費用について、正確な温泉脈への掘削を行う為には、本掘削を行う前にまず調査段階としてボーリング調査、電磁探査（CSAMT探査・放射能探査・電気探査等）を行う必要があり、電磁探査だけで約400万円〜。そしてボーリング調査（10万円/1m）の費用が発生します。つまり1,000mもの掘削を想定する必要がある為、費用は総額1億円以上になります。

その為、「熊野本宮ワーケーションVillage」では掘削による温泉湧出ではなく、配湯による温泉 提供を考え、熊野本宮温泉郷の名湯の一つ「川湯温泉」より源泉の配湯を行うことといたしました。
尚、温泉掘削に関しましては、今後もご要望があれば調査から掘削まで承ります。 【アセットマネジメント】